学校給食に携わる方のための 施設計画・運営のリファレンスノート

 

学校給食施設の計画にあたっては、平成21年4月1日に施行された改正「学校給食法」第九条に定められた「学校給食衛生管理基準」の内容を確認・理解することが重要です。
しかし、その後の学校給食を取り巻く社会情勢や環境の変化から、「安全・安心・おいしさ」「地場産物の活用」、「食育の推進」、「食物アレルギーへの対応」、「災害時の対応」など、学校給食施設に求められる役割がいっそう拡大かつ多様化してきており、自治体が作成する学校給食施設計画の基本方針において、そうした新たなニーズへの対応が必要となっています。
実際に学校給食施設の計画を進めるにあたっては、徹底した衛生管理対策が求められるのは当然のこととして、多様な献立に対応するための調理工程・作業動線など、ハード面(建屋・設備)とソフト面(調理オペレーション)での総合的な検討とともに、長期運用を視野に入れた省エネルギー化やコスト面を考慮した施設計画であることが重要となっています。
こうした状況を踏まえて、適切な計画の立案と実行に向けては、学校給食関係者(行政)を中心として、建築設計、設備設計、厨房設計、施設運営、維持管理等の担当者が各専門分野の領域に留まることなく、関連する広範な分野においての知見や相互協力を図ることが求められるようになっています。
ここに発刊することになりました『学校給食に携わる方のための 施設計画・運営のリファレンスノート』は、平成21年3月の「学校給食衛生管理基準(文部科学省)」改定後に新たに建設もしくは建設を目指されている給食施設を対象とするだけでなく、従前からの給食施設が直面している課題への対応も考慮して作成しました。
これから給食施設の新設を検討されている場合はもちろんのこと、現在既存の給食施設を運営されていて、その運用改善、施設改善、衛生管理上の改善をご検討されている場合は、既刊の『学校給食施設計画の手引き』(平成22年10月「電化厨房フォーラム21」編著)と併せて、『リファレンスノート』が参考になります。

学校給食施設計画の手引き

学校給食施設計画の手引き

 

施設計画の流れやが詳しく掲載されています。
・敷地の選定、施設規模の検討
・作業工程計画
・厨房機器の選定、調理機器の選定、
・アレルギー対応
・換気設備計画
・空調設備計画
・消毒・衛生設備計画
・給排水設備計画
・電気設備計画
・消火設備計画
・外構計画

特に児童等の数あたりの調理面積・必要敷地面積の表がかなり参考になります。

アレルギー疾患対策基本法の施行について

平成27年12月25日よりアレルギー疾患対策基本法が施行されました。

 

http://www.toyama.med.or.jp/wp/wp-content/uploads/2015/12/27chi3_184.pdf

 

第1 法制定の趣旨
今回の法制定は、アレルギー疾患を有する者が多数存在すること、アレルギー疾患には急激な症状の悪化を繰り返し生じさせるものがあること、アレルギー疾患を
有する者の生活の質が著しく損なわれる場合が多いこと等アレルギー疾患が国民生活に多大な影響を及ぼしている現状及びアレルギー疾患が生活環境に係る多様かつ
複合的な要因によって発生し、かつ、重症化することに鑑み、アレルギー疾患対策の一層の充実を図るため、アレルギー疾患対策に関し、基本理念を定め、国、地方
公共団体、医療保険者、国民、医師その他の医療関係者及び学校等の設置者又は管理者の責務を明らかにし、並びにアレルギー疾患対策の推進に関する指針の策定等
について定めるとともに、アレルギー疾患対策の基本となる事項について定めたものであること。
第2 法の主な内容
1 総論的な事項
(1)目的
この法律は、アレルギー疾患対策を総合的に推進することを目的とすること。
(第1条関係)
(2)定義
この法律において「アレルギー疾患」とは、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、食物アレルギーその他アレル
ゲンに起因する免疫反応による人の生体に有害な局所的又は全身的反応に係る疾患であって政令で定めるものであること。(第2条関係)
なお、政令は定められていない。
(3)基本理念
アレルギー疾患対策は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならないこと。(第3条関係)

ア アレルギー疾患が生活環境に係る多様かつ複合的な要因によって発生し、かつ、重症化することに鑑み、アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に
資するため、第2の3に定める基本的施策その他のアレルギー疾患対策に関する施策の総合的な実施により生活環境の改善を図ること。

イ アレルギー疾患を有する者が、その居住する地域にかかわらず等しく科学的知見に基づく適切なアレルギー疾患に係る医療(以下「アレルギー疾患医療」
という。)を受けることができるようにすること。

ウ 国民が、アレルギー疾患に関し、適切な情報を入手することができるととも
に、アレルギー疾患にかかった場合には、その状態及び置かれている環境に応じ、生活の質の維持向上のための支援を受けることができるよう体制の整備が
なされること。

エ アレルギー疾患に関する専門的、学際的又は総合的な研究を推進するとともに、アレルギー疾患の重症化の予防、診断、治療等に係る技術の向上その他の
研究等の成果を普及し、活用し、及び発展させること。
(4)国の責務
国は、第2の1の(3)の基本理念(第2の1の(5)において「基本理念」という。)にのっとり、アレルギー疾患対策を総合的に策定し、及び実施する責務
を有すること。(第4条関係)

(5)地方公共団体の責務
地方公共団体は、基本理念にのっとり、アレルギー疾患対策に関し、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及
び実施するよう努めなければならないこと。(第5条関係)

(6)医療保険者の責務
医療保険者(介護保険法(平成9年法律第123 号)第7条第7項に規定する医療保険者をいう。)は、国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患の重症化の予
防及び症状の軽減に関する啓発及び知識の普及等の施策に協力するよう努めなければならないこと。(第6条関係)

(7)国民の責務
国民は、アレルギー疾患に関する正しい知識を持ち、アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に必要な注意を払うよう努めるとともに、アレルギー疾患
を有する者について正しい理解を深めるよう努めなければならないこと。(第7条関係)

(8)医師等の責務
医師その他の医療関係者は、国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患対策に協力し、アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に寄与するよう努める
とともに、アレルギー疾患を有する者の置かれている状況を深く認識し、科学的知見に基づく良質かつ適切なアレルギー疾患医療を行うよう努めなければならな
いこと。(第8条関係)

(9)学校等の設置者等の責務
学校、児童福祉施設、老人福祉施設、障害者支援施設その他自ら十分に療養に関し必要な行為を行うことができない児童、高齢者又は障害者が居住し又は滞在
する施設(以下「学校等」という。)の設置者又は管理者は、国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に関する啓発及び知識の
普及等の施策に協力するよう努めるとともに、その設置し又は管理する学校等において、アレルギー疾患を有する児童、高齢者又は障害者に対し、適切な医療的、
福祉的又は教育的配慮をするよう努めなければならないこと。(第9条関係)

(10)法制上の措置等
政府は、アレルギー疾患対策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこと。(第10 条関係)

2 アレルギー疾患対策基本指針等に関する事項
(1)アレルギー疾患対策基本指針の策定等
ア 厚生労働大臣は、アレルギー疾患対策の総合的な推進を図るため、アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針(以下「アレルギー疾患対策基本指針」
という。)を策定しなければならないこと。(第11 条第1項関係)

イ アレルギー疾患対策基本指針は、次に掲げる事項について定めるものとすること。(第11 条第2項関係)
(ア)アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な事項
(イ)アレルギー疾患に関する啓発及び知識の普及並びにアレルギー疾患の予防のための施策に関する事項
(ウ)アレルギー疾患医療を提供する体制の確保に関する事項
(エ)アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項
(オ)その他アレルギー疾患対策の推進に関する重要事項

ウ 厚生労働大臣は、アレルギー疾患対策基本指針を策定しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、アレルギー疾患対策推進
協議会の意見を聴くものとすること。(第11 条第3項関係)

エ 厚生労働大臣は、アレルギー疾患対策基本指針を策定したときは、遅滞なく、これをインターネットの利用その他適切な方法により公表しなければならない
こと。(第11 条第4項関係)

オ 厚生労働大臣は、適時に、アレルギー疾患対策基本指針に基づくアレルギー疾患対策の効果に関する評価を行い、その結果をインターネットの利用その他
適切な方法により公表しなければならない。(第11 条第5項関係)

カ 厚生労働大臣は、アレルギー疾患医療に関する状況、アレルギー疾患を有する者を取り巻く生活環境その他のアレルギー疾患に関する状況の変化を勘案し、
及び第2の2の(1)のオの評価を踏まえ、少なくとも5年ごとに、アレルギー疾患対策基本指針に検討を加え、必要があると認めるときには、これを変更
しなければならないこと。(第11 条第6項関係)

(2)関係行政機関への要請
厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対して、アレルギー疾患対策基本指針の策定のための資料の提出又はアレルギー疾患対策基
本指針において定められた施策であって当該行政機関の所管に係るものの実施について、必要な要請をすることができること。(第12 条関係)

(3)都道府県におけるアレルギー疾患対策の推進に関する計画都道府県は、アレルギー疾患対策基本指針に即するとともに、当該都道府県に
おけるアレルギー疾患を有する者に対するアレルギー疾患医療の提供の状況、生活の質の維持向上のための支援の状況等を踏まえ、当該都道府県におけるアレル
ギー疾患対策の推進に関する計画を策定することができること。(第13 条関係)

3 基本的施策に関する事項
(1)アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減
ア 知識の普及等

国は、生活環境がアレルギー疾患に及ぼす影響に関する啓発及び知識の普及、学校教育及び社会教育におけるアレルギー疾患の療養に関し必要な事項その他
のアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減の適切な方法に関する教育の推進その他のアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に関する国民の認
識を深めるために必要な施策を講ずるものとすること。(第14 条関係)

イ 生活環境の改善
国は、アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に資するよう、大気汚染の防止、森林の適正な整備、アレルギー物質を含む食品に関する表示の充実、
建築構造等の改善の推進その他の生活環境の改善を図るための措置を講ずるものとすること。(第15 条関係)

(2)アレルギー疾患医療の均てん化の促進等
ア 専門的な知識及び技能を有する医師その他の医療従事者の育成国は、アレルギー疾患に関する学会と連携協力し、アレルギー疾患医療に携
わる専門的な知識及び技能を有する医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者の育成を図るために必要な施策を講ずるものとすること。(第16 条関係)

イ 医療機関の整備等
(ア)国は、アレルギー疾患を有する者がその居住する地域にかかわらず等しくそのアレルギー疾患の状態に応じた適切なアレルギー疾患医療を受ける
ことができるよう、専門的なアレルギー疾患医療の提供等を行う医療機関の整備を図るために必要な施策を講ずるものとすること。(第17 条第1項関係)

(イ)国は、アレルギー疾患を有する者に対し適切なアレルギー疾患医療が提供されるよう、国立研究開発法人国立成育医療研究センター、独立行政法
人国立病院機構の設置する医療機関であって厚生労働大臣が定めるもの、第2の3の(2)のイの(ア)の医療機関その他の医療機関等の間におけ
る連携協力体制の整備を図るために必要な施策を講ずるものとすること。(第17 条第2項関係)

(3)アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上
ア 国は、アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上が図られるよう、アレルギー疾患を有する者に対する医療的又は福祉的援助に関する専門的な知識
及び技能を有する保健師、助産師、管理栄養士、栄養士、調理師等の育成を図るために必要な施策を講ずるものとすること。(第18 条第1項関係)

イ 国は、アレルギー疾患を有する者に対しアレルギー疾患医療を適切に提供するための学校等、職場等と医療機関等との連携協力体制を確保すること、学校
等の教員又は職員、事業主等に対するアレルギー疾患を有する者への医療的、福祉的又は教育的援助に関する研修の機会を確保すること、アレルギー疾患を
有する者及びその家族に対する相談体制を整備すること、アレルギー疾患を有する者についての正しい理解を深めるための教育を推進することその他のアレ
ルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上のために必要な施策を講ずるものとすること。(第18 条第2項関係)

(4)研究の推進等
ア 国は、アレルギー疾患の本態解明、革新的なアレルギー疾患の予防、診断及び治療に関する方法の開発その他のアレルギー疾患の罹患率の低下並びにアレ
ルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に資する事項についての疫学研究、基礎研究及び臨床研究が促進され、並びにその成果が活用されるよう必要な施
策を講ずるものとすること。(第19 条第1項関係)

イ 国は、アレルギー疾患医療を行う上で特に必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の早期の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確
保等に関する法律(昭和35 年法律第145 号)の規定による製造販売の承認に資するよう、その治験が迅速かつ確実に行われる環境の整備のために必要な施策
を講ずるものとすること。(第19 条第2項関係)

(5)地方公共団体が行う基本的施策
地方公共団体は、国の施策と相まって、当該地域の実情に応じ、第2の3の(1)から(3)までに定める施策を講ずるように努めなければならないこと。(第20
条関係)

4 アレルギー疾患対策推進協議会に関する事項
(1)厚生労働省に、アレルギー疾患対策基本指針に関し、第2の2の(1)のウの事項を処理するため、アレルギー疾患対策推進協議会(以下「協議会」という。)
を置くこと。(第21 条関係)

(2)協議会の委員は、アレルギー疾患を有する者及びその家族を代表する者、アレルギー疾患医療に従事する者並びに学識経験のある者のうちから、厚生労働大臣
が任命すること。(第22 条第1項関係)

(3)協議会の委員は、非常勤とすること。(第22 条第2項関係)

(4)第2の4(2)及び(3)に定めるもののほか、協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定めること。(第22 条第3項関係)

5 施行期日等に関する事項
(1)この法律は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。(附則第1条関係)
アレルギー疾患対策基本法の施行期日を定める政令において、施行期日は、平成27 年12 月25 日とすること。

(2)その他所要の規定を整備すること。

ひじきのヒ素にもご用心

学校給食を運営する上で、特に管理する必要はないのですが、保護者等から質問があった際、

また議会とかで聞かれることもあるの知っておいた方がいい問題がこのひじきのヒ素です。

 

七訂食品成分表で鉄分が9分の1になったひじきですが、栄養士がこぞって健康にいいと

言っているひじきには多量のヒ素が含まれており、イギリスでは食用を見合わせています。

「イギリス ひじき」で検索すればいくつもでてくると思います。

 

「水に溶けるから戻したら大丈夫」とか「日本は昔から食べてきていたので」といった

エビデンスのない返答ではなく、プロとしては明確な答えを用意しておきたいものです。
同様にマグロに含まれる水銀の問題等もあります。

 

 

公的機関の参照URLをいくつか掲載しておきます。

http://www.fsc.go.jp/fsciis/questionAndAnswer/show/mob07009000005

http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3302.html

http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/07/tp0730-1.html

ひじきに続き、切り干し大根も鉄分減少

食品成分表の改定により、100グラムあたり55ミリグラムあった干しひじきの鉄分が、6.2ミリグラムに減少。つまりは、およそ9分の1になりました。
これはひじきの鉄分は鉄釜由来ということを前回書きました。

 

同様に切り干し大根も9.7ミリグラムあった鉄分が、およそ3分の1の3.1ミリグラムに減少しました。こちらは切り干し大根を切る包丁が鉄製からステンレスに変わったためらしいです。

 

よく大根が日光を浴びて、大根にないビタミンやミネラルが増えました!みたいな記事をみますが、ビタミンはともかくミネラルが増えたら核融合か核分裂です。化学の基礎を勉強している栄養士が「太陽を浴びると元素が変わる」といったことを真に受けること自体が恥ずかしい気がします。

 

他にも探せばいろいろあると思いますが、数値だけを見ている栄養士はいつまでたっても成分表の本質が見えないと思います。鉄分が少なくてもひじきにはほかにも有用な成分がたくさんあります。吸収率から考えると真剣に鉄をとりたいなら非ヘム鉄よりも、ヘム鉄の摂取を勧めるのが正解なのではないでしょうか。

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日本食品標準成分表2015年版(七訂)

平成27年末に成分表が改定されました。
その結果、干しひじきの鉄分が1/9になってしまいました。

蒸し煮にした後に乾燥させた干しひじきは、使われる釜の主流が鉄からステンレスに代わったことが理由だそうです。
われわれ栄養士には厳しい改定です。

 

東京新聞の関連記事は こちら から

 

文科省の該当ページは こちら から

 

他にもゴールドキウイ追加とか、加工品の充実とかがあります。

 

 

学校・調理場における日本人の食事摂取基準2015年版の活用 1

ベテラン・新人にかかわらず献立を作成している栄養士からよく
「マグネシウムが不足しているから補わないと!」とか「食物繊維が足りない!」
といった声を聞きますが、その栄養素よりも優先的に管理しなければいけない栄養素があるのではないですか?といいたくなるような場面が多々あります。

 

すべての栄養素が平等なわけではなく、栄養管理には優先順位があります。

 

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討報告書によると優先順位は以下の通りです。

 

1 エネルギー

 

2 たんぱく質

 

3 脂質

 

4 日本食品標準成分表収載されているその他の栄養素
(推定平均必要量、推奨量、または目安量が策定されている栄養素)

ビタミンA B1 B2 C カルシウム 鉄・・・

 

5 日本食品標準成分表収載されているその他の栄養素
(目標量が策定されている栄養素)

飽和脂肪酸 食物繊維 ナトリウム カリウム

 

6 それ以外

 

 

以上よりエネルギーよりも先に食物繊維を管理するのはもってのほかということがわかります。
まずはエネルギー、次にPFCバランス、その次に主要栄養素、それができた上で食塩や食物繊維の管理をするのが正しい栄養管理です。塩分や食物繊維に目が行きがちですが、栄養士としてそこら辺の優先順位は知らないと専門職とは言えません。(疾病の場合はもちろんこの限りではありません。集団給食の場合です。)

 

厚生労働省より出されている日本人の食事摂取基準です。
使用期間は平成27年度から平成32年度の5年間です。

日本人の食事摂取基準(2015年版)概要
日本人の食事摂取基準(2015年版)報告書

 

「学校給食における食物アレルギー対応指針」について 1

指針とは方向性を示すもので強制力がないです。よって、例えば市町村教委に「学校給食における食物アレルギー対応指針に書いてあるので要望します!」
といったところで事務方が指針やガイドライン等に詳しいと「指針なので強制力はないのでは?」と返される可能性があります。

 

 

 

特に食物アレルギー対応にかかわる備品の購入や、施設の修繕、人員の増加などを要望するときは予算にかかわる問題ですので、今度は教委の事務方(じむかた)が財政や知事部局等に説明しなければなりません。我々が「指針に書いているからしないとだめ!」と言っただけでは教育委員会の人に理解してもらうのも、教育委員会の人が財政等に交渉することも難しいといえます。

 

しかし我々は児童生徒の安全性の向上を図るために上記対応指針に沿って対応を検討する必要があります。しかも個人としてではなく調理場(または市町村、学校)全体の問題として組織として検討する必要があります。

 

 

そのためには栄養士にしか通用しない常識を羅列したのでは検討もしてもらえません。専門ではない人(例えば市町村の財政課)が聞いても(見ても)わかるような資料作りに努める必要があります。コーディネーターとしての役割では、専門分野を超えて説明できるようなスキルが栄養教諭には求められていると思います。

 

具体的な説明の仕方としては

・現在こういうヒヤリハットがあって、こういう事故が起こる可能性がある。

 

・このようにするとこのリスクが軽減できる。

 

・今後もこのリスクを持ち続けるのですか?我々では責任はとれませんので、市町教委で責任をとってもらえますか?

 

というような感じだと理解してもらえるかもしれません。特によく言われる「ほうれんそう」が大事だと思います。日頃から危ない、危ないと思っていることを報告もせず、自分で抱えているとそれは抱えている人の責任になります。

 

 

施設設備上危ないのであればそれを設置者に報告する義務があります。電話や会話で交渉するのではなく、文書化して、供覧後、管理職等の判がすわった形で提出といった形にすると市町村教委の担当者が変わっても引き継げますし、供覧している時点で様々な意見をいただくことができます。そしてなにより事故が起こった際に自分個人の責任ではないという証拠にもなります。

 

 

アレルギー対応は性善説で行ってはいけません。もしもの事故が起こったときは訴えられます。しかも苦労してアレルギー対応をしている児童生徒と保護者からです。客観的に事故が起こったらどうなるかというのは調布市の事例からもよくわかると思います。一人で抱え込まず、組織として対応していきましょう。

 

 

学校給食における食物アレルギー対応指針- 文部科学省

調布市立学校児童死亡事故検証結果報告書概要版 – 文部科学省

 

栄養教諭免許 更新について

図2
(クリックで大きくなります)

旧栄養教諭免許状(期限が記入されていないもの)をもつものは、免許更新をしなければなりません。
自分の免許状の授与日を確認して、免許状更新講習受講期間と更新講習終了確認申請期間をチェックしましょう。

免許状更新講習の開設情報に関しては以下の文部科学省のページよりご確認ください。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/koushin/004/index.htm

 

講習を受けるだけでは免許状更新はできません。必ず所轄の教育委員会に確認申請を行いましょう。