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ニュース 衛生管理

20年前のO157学校給食集団食中毒 後遺症で女性が死亡(NHK)

更新日:

20年前、大阪・堺市で発生した学校給食を原因とする病原性大腸菌O157の集団食中毒で、感染した当時小学1年生だった女性が後遺症により、去年、死亡していたことが分かりました。

続きは http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/241298.html (NHK NEWS WEB)

 

 


1996年(平成8年) 7月13日 -
大阪府堺市で学校給食による学童の集団感染が発生。患者数7996名、死者3名。疫学調査により原因食材として、カイワレ大根が疑われると厚生省(現厚生労働省)が発表し、大きな風評被害をもたらした(この問題に関しては該当食材が残存せず、最終的に汚染源は特定されていない)。またトリハロメタンによるリスクを恐れて、次亜塩素酸ナトリウム殺菌をやめていたことが原因であるとの指摘がなされている。 カイワレ大根について - 堺市の給食として提供された非加熱食材のうち、8日に北・東地区、9日及び10日に中・南地区での献立にカイワレ大根があった。また大阪府・京都市内で発生した事例においても、カイワレ大根が提供されていたことが判明し、堺市と大阪府・京都市内の患者から検出されたO157のDNAパターンが一致したことから、このカイワレ大根を生産した特定の施設が疑われた。しかし、立入検査においては施設、従業員および周辺環境からはO157は検出されなかった。なお、風評被害を受けたカイワレ大根生産業者らが起こした国家賠償を求める民事裁判では、最高裁で平成15年5月21日に国側敗訴が確定している。

wikipedia より


経過

平成8年7月13日(土曜)午前10時頃、市立堺病院より「7月12日の夜間診療で下痢、血便を主症状とする小学校の患者10名を診察した」との通報が堺市環境保健局衛生部にあった。
同様の情報が他の医療機関からも保健所等に寄せられ、直ちに学童の集団食中毒を疑って調査をはじめた。
そして、13日時点で市内33小学校255名の学童が下痢等を訴えて医療機関を受診していると判明したため、同日午後3時に環境保健局長を本部長とする堺市学童集団下痢症対策本部を設置し、情報収集、医療体制確保、原因究明等の活動を開始した。
その後激しい腹痛、下痢、血便を訴える学童患者は急増し、7月13日夜から14日にかけて堺市内の病院、診療所、急病診療センターに二千数百名が受診、救急用ベッドが満床となり、堺市医師会、大阪府医師会をはじめ市内外の医療機関に応援を要請した。14日には、本市衛生研究所において、有症者検便26検体のうち13検体から腸管出血性大腸菌O157(以下、大腸菌O157という)を検出、今回の学童集団下痢症の原因菌と断定した。
患者数はその後、日を追って増加し、16日には市長を対策本部長とし、全庁をあげて取り組む体制を確立した。

 

患者数
更新日:2012年12月19日

把握された患者数

対策本部によって構築されたデータベースにより把握された大腸菌O157の感染を受けたと推測される者は、医療機関に受診した患者12,680名、有症状者14,153名、検便陽性者2,764名であった(実人員16,111名)。
上記の「医療機関に受診した患者」「有症状者」「検便菌陽性者」の人数分布は、図2-1に示すとおりである。

図2-1 感染を受けたと推測される者の種類別人数

医療機関に受診した患者12,680名
有症状者 14,153名

検便菌陽性者 2,764名
1.症状不明の者の人数 1,152 名
2.有症状者のみの人数 2,967 名
3.検便菌陽性者のみ(無症状菌陽性者)の人数 392 名
4.患者かつ有症状者の人数 9,228 名
5.検便陽性者で症状不明の者の人数 414 名
6.有症状者かつ検便陽性者の人数 72 名
7.患者かつ有症状者かつ検便陽性者の人数 1,886 名

総数 16,111 名

 

原因究明

本市の学童集団下痢症の原因究明については、発生以来、厚生省、大阪府、堺市の合同で調査を行った。

1) 原因究明の初動調査

7月13日(土曜)に情報を入手後、まず患者の症状、年齢層、地域分布等を調査する一方、原因究明のため、医療機関に吐物・便等の採取を指示した。
事件の重大性に鑑み、直ちに教育委員会と環境保健局で対策本部を設置し、患者の受入れ医療機関の確保に全力をあげるとともに、原因施設・原因食品究明の取り組みを開始した。
また、14日に患者便から大腸菌O157が検出されたため、同菌による食中毒と推測した。

2) 学校給食の現状

本市の学校給食システムは、平成4年9月より開始されたものである。献立は堺市学校給食協会(以下、「協会」という)の献立委員会で作成、調理マニュアルを学校保健課で作成し、その献立に必要な食材は、同協会にて調達している。
ただし、一部の食材(調味料、米等)は同協会から大阪府スポーツ教育振興財団を経由して調達されていた。
献立の作成は、献立委員会が2ケ月単位で市内を北・東地域、中・南地域、堺・西地域の3ブロックに分け、運用についてはできるだけ3ブロックの献立が重複しないよう配慮されていた。
また、調理は各校自校調理方式で行っていた。

3) 食中毒調査票等による調査

食中毒は、14日に大腸菌O157に起因することが判明したため、潜伏期間を考慮し、その時点で患者発生の確認されていた7月11日以前の7月1日から7月10日までの献立を原因と推測した。
原因食品を喫食した日の特定、および原因食品を推測するため、給食の保存食等の検査を実施するとともに、喫食者全員について、食中毒調査票にもとづく喫食調査、欠食学童の調査、教職員の調査等を実施した結果、今回の食中毒事件は、北・東ブロックおよび中・南ブロックの学校給食において発生し、北・東ブロックは8日、中・南ブロックは9日に食中毒菌に曝露されたことが示唆された。

4) 食材の流通および検査の状況

今回の食中毒は、自校調理方式でありながら47小学校で同時期に発生しているところから、食材が広範囲に大腸菌O157に汚染されていたものと推測される。
また、北・東ブロックと中・南ブロックで同時期に別の要因で食中毒が起こったとは考え難いことを考慮に入れ、曝露日における共通の食材の検討をすると、加熱工程が加わらないものは、「貝割れ大根」「牛乳」「パン」の3点である。このうち、「牛乳」「パン」は複数業者が納入しており、「牛乳」については製造施設に管轄保健所より立入りし、殺菌処理記録が確認されている。
また、各納入業者の配送分布と発生校、非発生校の分布が一致しないことから、この2品が原因となり得るとは考えられず、可能性として「貝割れ大根」が残った。
また食材等の検査は、全国的に実施され、食材については、985検体(362施設)、施設のふきとりや使用水、排水などは724検体(253施設)の計1,709検体(615施設)について細菌検査を実施したが、大腸菌O157は検出されなかった。

5) 総合評価

(1)国、大阪府、堺市からなる原因究明プロジェクトは大腸菌O157による食中毒としてあらゆる角度から調査を進め以下のことを確認した。
1.原因献立については、入院患者が全員出席した日が北・東ブロックが8日、中・南ブロックが9日のみであること。
2.喫食調査の結果からも8日及び9日の両日の献立が疑われ、それらの共通の非加熱食材が特定の生産施設の貝割れ大根のみであること。
3.中・南ブロック及び北・東ブロックの有症者の便から検出された大腸菌O157のDNAパターンが一致したこと。

(2)大阪府は、堺市の学校給食と大阪府羽曳野市の老人ホームの給食献立に含まれていた貝割れ大根を出荷した生産施設に関して、施設内の井戸水、排水、種子、培養液、貝割れ大根等について検査を実施したが大腸菌O157は検出されなかった。

(3)厚生省は、(2)の老人ホームにおける大腸菌O157食中毒の有症者便から検出した大腸菌O157のDNAパターンが堺市の有症者便からの大腸菌O157のDNAパターンと一致したことにより、大阪府を通じ、推定原因施設の施設、栽培水、種子や周辺環境を含め、徹底調査をした結果、汚染源、汚染経路の特定はできなかった。
1.同時期に発生した集団事例において、7月7日及び9日に出荷された特定の生産施設の貝割れ大根が献立に含まれており、かつ有症者の便から検出された大腸菌O157のDNAパターンが堺市のものと一致したこと。
2.実験により、貝割れ大根の生産過程における大腸菌O157による汚染の可能性があること、および保管の過程における温度管理の不備により、食品衛生上の問題が発生する可能性が示唆されたことから、さらに詳細な分析結果を含め総合的に判断して「堺市学童集団下痢症の原因食材としては、特定の生産施設から7月7日、8日、及び9日に出荷された貝割れ大根が最も可能性が高いと考えられる。」と発表した。

(4)堺市学童集団下痢症対策本部としても、原因究明プロジェクトによる各種調査及び検査の結果を検討したが、すべての検体から原因菌が検出されなかったため、原因食材の断定には至らなかった。

 

堺市 腸管出血性大腸菌O157による集団食中毒の概要 より


当時の様子は http://www.cool-susan.com/2015/11/06/%EF%BD%8F157%E9%A3%9F%E4%B8%AD%E6%AF%92%E4%BA%8B%E4%BB%B6/ に詳しく書いてあります。


 




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