雑記

山梨県甲州市立塩山北小学校(平成28年度スーパー食育スクール事業 事業結果報告書)

更新日:

取組テーマ(中心となるテーマ:食と学力)

意欲的な学習集団を育成する効果的な「食育プログラム」の開発

栄養教諭の配置状況

栄養教諭配置人数 1人

事業目標

家庭・地域も含めたチーム学校体制で,アクティブ・ラーニングの視点に立った”自産自消”による「食育プログラム」を効果的に実践することにより,「能動的に食にかかわる児童の育成」や「家庭の食にかかわる意識の向上」などの学力を支える素地を高め,そのことにより,児童の学校での生活習慣や学習意欲,協働意識などを向上させ,育成目標である,学力を支える基盤としての「意欲的な学習集団の育成」を図る。

本事業における“自産自消”とは,自分たちの手で野菜を育てたり,それを調理して食べたり,お弁当を作ったりする活動を行い,それらを周りに発信し合うなど,自分たちの手で楽しみながら,自ら考え,工夫・協働して,体験的・主体的に実施することである。それは,自分たちで味わい,感謝しながら消費し,周りの仲間と情報を共有し,発信し合うアクティブ・ラーニングの視点に立った活動の総称として使用する造語である。本事業の活動をシンボリックに表す言葉として使用したい。

評価指標

◎育成目標
【意欲的な学習集団の育成(学力を支える基盤づくり)】

○Q-U とNRT による分析
・生活意欲プロフィールの向上 →尺度の全国平均値を20%上回る
・ソーシャルスキルの向上 →尺度の全国平均値を20%上回る
・学級満足群の所属率の向上 →全学級で所属率80%以上

◎学力を支える素地づくり
【能動的に食にかかわる児童の育成】

○BDHQ の指標の改善(結果票の青信号の出現率)→85%以上
○食にかかわる調査(児童)
・野菜作りを行う児童・家庭,
・毎朝朝食を食べる児童→100%
・毎日食事の手伝いをする児童 →85%以上
【家庭の食にかかわる意識の向上】
○CFQ の指標の改善 →改善率20%以上
○食にかかわる調査(家庭)
・食事の内容を意識し工夫する家庭 →80%以上
・毎食,野菜の入った料理を出す家庭 →90%以上
・毎日食事作りに子どもをかかわらせる家庭 →85%以上
⇒全ての項目で比較対象校の向上率を上回る

◎学力を支える環境づくり

○授業参観における授業実践公開 →各学級年間2 回以上
○行事に地域の方々を招いての生産物の実食→全校行事で年間1 回
○授業参観日等を活用してのPTA食育講演会 →年間1 回
○食育だより,給食だよりの作成と配布 →年間6 回以上
○PTA新聞,レシピ集の作成と配布 →年間2 回
○新聞やテレビへのニュースソースの提供 →随時提供
○山梨県食育シンポジウム・食育推進事業報告会 →年間各1 回
○甲州市食育推進会議 →年間1 回

評価方法

○Q-U,NRT の実施と分析(事前事後調査と比較対象校調査)
○BDHQ の実施と分析 (事前事後調査と比較対象校調査)
○CFQ の実施と分析(事前事後調査と比較対象校調査)
○食にかかわる調査の実施と分析(事前事後調査と比較対象校調査)

評価指標を向上させるための仮説(道筋)

【意欲的な学習集団の育成(学力を支える基盤づくり)】にかかわって
・“自産自消”による「食育プログラム」を効果的に行うことにより,能動的な児童が育成され,家庭での食習慣や生活習慣の高まりとともに,児童の学校での生活習慣,学習意欲,人間関係づくりに良い影響を与えるであろう。
・継続的に取り組むことにより,児童の学校での生活習慣や学習意欲,協働意識などが向上し,意欲的に取り組む学習集団が育成されるであろう。

◎育成目標
【地域への発信・啓発・普及】にかかわって

・実施校の取り組みを授業や行事の公開,食育講演会の開催など様々な広報媒体により知らせることで,食育に対する理解と協力を得やすくなるであろう。また,食育の積極的な発信・啓発・普及活動により,地域の食に関わる意識が高まるであろう。
・それらの変化が,更なる評価指標の向上に寄与することが期待できるとともに,甲州市や山梨県の食育推進にもつながるであろう。

◎学力を支える環境づくり
【能動的に食にかかわる児童の育成】にかかわって

・“自産自消”活動を行うことによって,植物を育て,ものを作ることに対する責任感や意欲,自ら考え工夫する力,友達と協働する力などが培われていくであろう。
・家族と一緒に食にかかわったり,地域の生産者などから話を聞いたり,友達と一緒に体験活動などを行ったりすることによって,自分が多くの方々に支えられていることを知り,感謝する心や思いやる心を育むことができるであろう。
・栄養教諭や各担任,外部の特別講師などにより,栄養素の働きや栄養のバランス,良い食事の在り方など食に関する学習を,発達段階に応じた授業や給食指導などで行うことによって,自ら栄養のバランスに気をつけた食事の摂り方や間食の摂り方を考えるなど,学んだことを進んで実践しようとする児童が育つであろう。
【家庭の食にかかわる意識の向上】にかかわって
・一人一鉢や弁当の日の“自産”活動の場を家庭にすることにより,家庭の食に対する意識が高まるであろう。
・学校からの食育だより,給食だより,レシピ集の配布や授業参観,行事,食育講演会などの発信・啓発・普及活動により,家庭での食事の在り方,食の大切さなど食に対する知識も深まり,1日3度の規則正しい食事やバランスの取れたメニュー,子供へのかかわりや指導,食事のマナーなどの改善が図られるであろう。

◎学力を支える素地づくり

実践内容

◎校内研究における研究体制の構築 <3つの柱の設定と具体的な取組>

1 自産自消における体験活動

~学びの足あとがわかる一枚ポートフォリオの作成~
○教科・総合的な学習の時間による取組
・全学年・・学級園における夏野菜・冬野菜の栽培及び調理
(やさいパーティー,サラダパーティー,豆まめ祭り等)
・5年・・・ころ柿作り,米の栽培(田植え,稲刈り,脱穀・精米)
○学校行事・児童会活動での取組
・全校一人一鉢栽培(ミニトマト・イチゴ)
・全校サツマイモの栽培・収穫及び「大先輩とのふれあい集会」での実食
・高学年による大根・白菜栽培と調理
・校外学習での食育体験学習(ほうとう作り等)
・給食センターの見学(全学年)
・給食・保健集会「チャレンジ!食と健康」
・クッキングクラブの活動

2 アクティブ・ラーニングの視点に立った授業研究とワークショップ型校内研究会

○研究授業(低学年ブロック10月・高学年ブロック11月)
○日曜参観における食育授業の公開(全学級)
どこからくるの元気パワー,旬の良さを知ろうなど
○食育授業の一人一実践

3 家庭・地域との連携における取組

○ミニトマト・イチゴの一人一鉢栽培と観察記録カード
○お弁当の日の実施(10月・2月)
○食育講演会「食を通して育みたいもの~和食文化から~」
和食マナー教室 講師:山梨県立産業技術短期大学校教授
○親子料理教室(塩山式手ばかりの講習)
○JAや地域の農家の方による野菜の栽培講習会
○食と体力アップ教室~アスリートの食に学ぶ~
○レシピ集の作成・食育だより・給食だよりの発行
○バランスチェックカードの実施

成果

○チーム学校体制でアクティブ・ラーニングの視点に立った「食育プログラム」を行うことで,学力を支えるよりよい学級づくりができ,学習意欲の向上や協働意識の向上につながった。学力向上のための,学力を支える基盤となる意欲的な学習集団がつくられた。
○体験的・主体的に実施する自産自消の活動を通して,共に考え,工夫・協働して解決しようとする姿が多く見られた。また,一枚ポートフォリオの取組によって,学ぶ意欲ややる気の向上,自己肯定感や自己評価能力の向上が見られた。
○「自分達で育て食べる」という連続性のある取り組みだったので食材や栄養など食に対する意識の高まり,実践的態度の向上が見られた。
○家庭・保護者の食に関する意識の高まりが見られた。
※比較対照校は1 回目と3 回目の2 回実施。

スーパー食育スクール事業の取組状況の情報発信

・山梨県甲州市ホームページで取組状況について,随時情報を発信している。
・学校だより,学年だより,給食だより,食育だより,PTA新聞を作成・配布している。
・山梨県食育シンポジウムにおいて,本校の取り組みを全県に配信。

今後の課題

・食育プログラムを通して,学力を支える基盤となる意欲的な学習集団を育成するためには,自産自消等の食育プログラムの継続的な取り組みが重要である。
・NRTは4月のみ行うので,1年弱の取り組みの中で,hQ-UとNRTのクロス集計結果の評価を行うには困難な点がある。長期間の取り組みを視野に入れ,意欲的な学習集団を基盤とした学力づくりの継続と,アンダーアチ-バーの減少に取り組むことがこれからの課題と考えられる。
・自産自消の取組や,家庭の食に関わる意識の向上のための啓発を引き続き行っていく。
・今後の食育事業の中で,食育プログラムの見直し・精選・改善等の精査を行い,具体的にどの取組が意欲的な学習集団の育成へと有効的に働くのかを探っていく。

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/08/15/1389285_003.pdf

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