nutr.net

学校給食関係のニュースの解説/給食指導の方法/食育媒体、指導案、ワークシートの紹介/栄養教諭採用試験情報など

雑記

高知県南国市立十市小学校(平成28年度スーパー食育スクール事業 事業結果報告書)

投稿日:

取組テーマ(中心となるテーマ:食と学力 )

食育の実践から「ことばの力」を高める
~主体的・協働的に学ぶ学習(アクティブラーニング)を通して~

栄養教諭の配置状況

栄養教諭配置人数 2人

実践内容

事業目標

○朝食を含む基本的な生活習慣の改善により,学習意欲の向上を図る。
○生活科・総合的な学習の時間を中心として,主体的・協働的に学ぶ食に関する指導の授業実践により,生活習慣の改善と「ことばの力」の向上を目指す。
※本校では「ことばの力」を『伝え合う力(表現力)』と位置付け,言語活動の充実を図り,主体的で双方向型
・協働型授業を推進することで『伝え合う力』が向上し,思考力・判断力・表現力が育成されると考える。

評価指標

①高知県立大学 健康栄養学部 稲井玲子教授・本校生活改善チーム部会中心に取り組む朝食を中心とした生活習慣の改善
・早寝,早起き,朝ごはんの生活習慣の改善(早寝…現在66%⇒70% 早起き…現在95%⇒100% 朝食欠食…現在1.0%⇒0%)
・栄養バランスのとれた朝食摂取率が現在65%から70%へ5 ポイント増
②各学年担当教員が連携し食を中心とした生活科・総合的な学習の時間における「十市式食育カリキュラム」の実践及び改善と充実
・栄養教諭の提案により学級担任中心に取り組む給食指導における学校給食の残食率の改善6.8%(H27 年度平均)→5%以下
③生活科,総合的な学習の時間における食に関する指導の充実と他教科(特に国語科)との関連を重視した「ことばの力」の向上への取組
・標準学力調査(東京書籍)各学年国語科評定1の児童割合を減らす。
④学校が家庭や地域と双方向となる効果的な情報発信の実施
・学校評議委員,開かれた学校づくり推進委員,学校保健委員等の評価の上昇

評価方法

○事前調査と事後調査の比較・検討・分析による評価
①アンケート
・生活習慣アンケート
②学校給食残食調査
③学力調査
・全国学力学習状況調査・標準学力調査,高知県学力定着状況調査
④学校評議委員評価
⑤その他の外部評価
・開かれた学校推進委員会 ・学校保健委員会 ・スポーツ少年団指導者

評価指標を向上させるための仮説(道筋)

児童の朝食を中心とした生活習慣の改善を図り,学習意欲の向上を目指すとともに,生活科・総合的な学習の時間を中心とした食に関する指導を充実させ,他教科等との関連を図りながら,主体的・協働的に学ぶ学習を通して,「ことばの力」を高め,学力調査における活用力の値の好転を目指す。そのため,アンケート調査と学力調査によって,本校児童の朝食摂取状況と学習意欲との相関を調査する方法を調べるとともに,食育の体験で培った知識・技能を言語活動につなげるための授業の効果的な在り方について検証する。

実践内容

○具体的な取組
①研究組織図
②会合関係
・スーパー食育スクール実行委員会 3回 実施
・高知県スーパー食育スクール事業推進委員会 3回 実施
・学校保健委員会 2回 実施
・開かれた学校づくり推進委員会 3回 実施
③朝食を含む基本的生活習慣改善のための取組
・生活アンケート(いきいきとおちっこカード) 3回 実施
・生活アンケートの結果・分析
(朝食と学習意欲の向上の相関についての調査・分析) 2回 実施
・給食試食会(保護者,地域の方を対象) 1回 実施
・食育講演会「食べることは生きること~食べることの意味をもう一度考えてみませんか?」
【講師:坂本 廣子先生(サカモトキッチンスタジオ)】
(教職員・保護者・地域の方対象) 1回 実施
・参観週間での生活リズムに関する授業 10 月~11 月 学年1回 実施
◆ 高知県スーパー食育スクール推進委員会
(大学教授、学校給食会、関係諸機関、オブザーバー)
【研究実践校】
十市小SSS実行委員会(21名)の設置
○ 南国市立十市小学校
(1)朝食を中心とした生活習慣の改善
(2)食を中心とした生活科・総合的な学習の時間における
「十市式食育カリキュラム」の開発と実践
(3)主体的・協働的に学ぶ学習(アクティブラーニング)を目指した授業改善による「ことばの力」の向上
(4)学校が家庭や地域と双方向となる効果的な情報発信の実施
④食に関するカリキュラムの開発と実践
○授業研究
・やまもも1組 生活単元学習学習:やまももファ―ム
・やまもも2組 自立活動:フルーツポンチはどうですか
・4年1組 学級活動:好ききらいをなくして,残さず食べよう」
・1年1組 生活科:おいしくそだて わたしのやさい」
・5年2組 総合的な学習の時間:フードマスターになろう!
・特別授業(5年)「高知の食材の特徴とそのよさについて」
【講師:三谷 英子先生(RKC調理製菓専門学校長)】
・食と健康に関わる授業(各学年)栄養教諭・養護教諭
○研修会
・「ことばの力」向上のための研修会
・アクティブラーニングの視点による授業改善についての研修会
・学力調査の結果分析・考察
・先進校への視察
(11 月17 日 熊本県球磨郡あさぎり町立免田小学校 SSS研究発表会)
⑤学校給食及び食に関する体験活動の重視
・給食時間における食に関する指導(5分間栄養指導)I
・給食もりもり大作戦(残食率を減らす活動 2回実施)
・夏野菜・冬野菜の栽培活動
・米作り(稲刈り)
・4年 かつおのたたき体験
・5年長期宿泊体験「フードマスターになろう!」
・地域の農家を訪問しての学習(やまもも,ししとう,ぶどう)
・収穫野菜を使っての調理体験
・給食委員会による給食時間の放送(毎日)
・夏休みの食に関する自由研究(簡単にできる朝食献立レシピ)
・十市小版食育検定の実施
・食に関する社会見学(10 月 各学年で実施)
⑥その他
・食育の取組をまとめたパネル作成(各学年)
・ランチョンマット作成
・とおちっこ発表会(各学年)
・食育かるた大会(低・中・高学年の各ブロック・たてわり清掃班による)
・保護者への働きかけ(入学式・家庭訪問・生活だよりの発行)
・朝食レシピ集作成
■スーパー食育スクール研究発表会の開催 平成28年11月29日(火)12:15~ 16:50
・給食時間における食の指導公開
・公開授業(やまもも1組生活単元学習,やまもも2組自立活動,2年生活科,3年・6年
総合的な学習の時間)
・全体会(研究概要の説明,全体指導)

成果

○児童の生活習慣の改善
「早寝」 65.2%(H28.1 月)→67.7%(H28.10 月)
「早起き」94.8%(H28.1 月)→92.7%(H28.10 月)
「朝食欠食」1%(H28.1 月)→0.9%(H28.5 月)→1.7%(H28.10 月)
「栄養のバランスのとれた朝食の摂取率」65.6%(H28.1 月)→63.1%(H28.10 月)
事業の評価指標に示している児童の基本的な生活習慣における数値は、「早寝」のみが改善傾向となった。
○学校給食の残食率の変化
・平成26 年度平均8.4%→平成27 年度平均6.8%→平成28 年度(1 月まで)平均4.6%
○「ことばの力(伝え合う力)」の高まり食育で得た感動体験を伝え合う中で「ことばの力」を高めることに重点を置いて取り組んできた。「ことば」に関する意識の高まりが見られ始め,学んだことを伝え合う姿も多く見られるようになってきた。標準学力調査では4 月実施から12 月実施にかけて,国語科評定1の割合を減らすことができた。全校では17 ポイント,4 月,12 月とも実施した同一集団(3 学年)でも9.8 ポイント減となった。
○保護者への啓発
本年度の保護者へのアンケート調査において,『「早寝,早起き,朝ごはん」の習慣が身についている』の肯定的評価が平成26 年度79.3%,平成27 年度81.3%,平成28 年度83.3%と4%と向上した。

スーパー食育スクール事業の取組状況の情報発信

・スーパー食育スクール研究発表会を開催して,研究紀要や指導案の資料を配布するとともに,給食指導の参観・授業公開・研究概要の報告・調査分析機関(高知県立大学健康栄養学部)からの調査報告及び全体指導を行った。
・研究紀要については,県下の各市町村教育委員会,県立学校及び,関係諸機関に配送して研究成果の周知を図った。
・取組の写真や児童が書いたものを「食育パネル」にまとめ,参観日,研究発表会,南国市の食育フォーラム等で展示し,参観者への啓発を図った。
・HPの食育ページから随時,研究の取組についての情報発信を行った。HPを閲覧して,県外からも研究発表会に参加する方がいた。
・保護者,地域に対しては,学級通信,学校長便り,ランチョンマット,朝食レシピ集などを配布して,本校の取組に対する周知徹底を行った。

今後の課題

○児童の生活習慣の改善
高学年は習い事等で,睡眠時刻の目標達成が難しい点や,日によって朝食の欠食がある子どもに対する個別の指導をどうするかということがあげられる。これまで以上に家庭への啓発を工夫する必要がある。
○「ことばの力(伝え合う力)」の高まり
今年度児童が身につけた「ことばの力」が,本校の目指す活用力につながる力まで高まっているとは言いがたい。自分の意見を伝えるだけにとどまらず,相手の意見に絡ませ,深まりのあるものにしていく必要がある。そのためには,発表を聞き合う姿勢や相手に伝わるように論理的に伝える力を育てることが大切になる。来年度以降,本校の目指す「ことばの力」をどのような方法で検証していくのかを明確にし,活用力につながる取組となるよう工夫,改善していきたい

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/08/15/1389285_009.pdf

スポンサーリンク

おすすめ書籍

Pick Up

1

目次1 調理場の運営方式2 単独校方式2.1 メリット2.2 デメリット2.3 検討事項3 センター方式3.1 メリット3.2 デメリット3.3 検討事項4 親子方式、小規模センター 調理場の運営方式 ...

2

食育に限らず、アンケートを行う場合、有意差や相関性を調べたい。ということがあると思います。 そのためには統計学を勉強する必要がありますが、Σやら自由度やら難しい言葉がたくさんあって、とっつきにくいです ...

3

食物アレルギー栄養指導の手引き2017が完成しました。 前回が2011でしたので、6年ぶりの更新になります。 目次1 食物アレルギー栄養指導の手引き2017とは?2 手引きは誰のために書かれている?医 ...

-雑記
-

Copyright© nutr.net , 2018 AllRights Reserved.