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アレルギー ニュース

アレルギー事故防止システム導入では事故を防ぐことは難しい

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兵庫県西宮市では「食べ物にアレルギーのある児童・生徒が口にしてはいけない給食の献立がパソコンで自動検出される「アレルギー管理システム」を導入したとあります。

システムの入れることが悪いわけではありませんが、アレルギー事故防止はシステムを入れても解決しません。

システムは高価なものですし、保守管理費もランニングコストとしてこれからずっと税金で賄われていくことになります。
このようなコストが掛かる事業はほぼ100%現場からの声から導入されるのではなく、議員等、「お金や予算をつけることができる人」からの要望で(不本意ながら)導入されることが多いです。

学校給食にこういったシステムが導入される流れ

・学校現場でアレルギーの事故やヒヤリハットなどが起こる
・保護者が議員等、声の大きい人に相談する
・議員が議会で教育委員会に質問する。
・抜本的な対策が取れないのでとりあえずシステムを導入する

もしくは
・議員等に近しい業者が商品を売りたいと相談する
・議員が議会で教育委員会に質問する。
・予算がついた状態で教育委員会に事業が下りてくる

などが考えられます。

 

アレルギー事故防止システムの欠点

アレルギー表示の義務品目は特定原材料7品目と呼ばれ、
乳・卵・小麦・そば・落花生・えび・かにです。

推奨品目としては特定原材料に準ずるもの20品目で、
あわび・いか・いくら・オレンジ・キウイフルーツ・牛肉・くるみ・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・まつたけ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン・バナナ・ごま・カシューナッツです

システムはおそらくこの27品目対応だと思いますがそれでは現場のアレルギー対応では不十分です。
例えば小麦アレルギーの児童がいます。その児童は約20%の確率で大麦などの他のアレルギーです。これは「交差抗原性」といって、アレルゲンの形が似ているのでアレルギー反応を起こしてしまう反応です。
ではこの大麦アレルギーの児童の管理はこのシステムでできるでしょうか。当然27品目以外なのでできません。

こういうことを言うとシステム業者は「アレルゲンを追加することが可能です。追加により何品目でも管理が可能になります!」というと思いますが、これも意味がありません。

なぜなら表示義務も推奨もない品目なので給食物資納入業者はそもそも表示する必要がありません。教育委員会や物資選定委員会の基準で27品目以外のアレルゲンの証明を義務付けても、その品目を増やす基準や根拠、それに伴う様々な事務量の増加などが課題になります。

そもそも食品アレルギーの事故はソフト面で起こることが多く、パソコンのシステムで回避できるものではありません。それぞれの立場が何重にもチェックをして、事故の起こる確率を0に近づけていくものです。

事務量だけが増えるという事態にならないように祈りたいです。

「児童の食べられない料理が赤・青などの色で警告表示される仕組み。」とありますので、食材のアレルゲンを入力して、児童のアレルギー情報と照らし合わせて表示するだけの簡単な仕組みとは思いますが、システム料金、ランニングコスト、増えた事務量等と総合的に評価して、いいものであってほしいです。

 

関連ニュース 毎日新聞

アレルギー事故防止に自動検知システム 兵庫・西宮

https://mainichi.jp/articles/20171003/k00/00e/040/160000c

 

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